安藤杳子の本の話。

お部屋の中からこんにちは。

小指と木曜日

左手の小指を

 

塩漬けにした

 

レモンが決め手よ。

 

日曜日の午後

 

風と日光と気だるさの中、

 

わたしはそれを

 

料理した

 

白い台所で

 

 

冷蔵庫にしまわれた

 

それは

 

あの息苦しい木曜日には

 

見事な出来ばえとなって

 

わたしに素敵な時間を

 

ふるまってくれるだろう